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ショールと和服

●成人式のショール●


成人式の日、着なれない和服に身を包んだ若い女性たちが、白い毛皮や羽根でできたショールを肩から羽織って歩く姿は冬の風物詩となっています。毛皮や羽毛で作られているため軽くて暖かく、なにより純白のショールは新たなスタートを切る新成人のイメージにあいます。成人式には最適のアイテムといっていいでしょう。
純白といっても、ただ真白なだけでなく、留め具を工夫されたものや、さりげない刺繍が入っていたり、真珠の飾りがついていたり、いろいろなショールがあり、その控え目な装飾性も、日本人に受け入れられた要因なのかもしれませんね。
成人式のショールはすっかり定番となっており、時代による流行がないので、親から子へと引き継げるのも大きな特徴のひとつです。成人式の日に親からショールをもらった人も多いでしょう。流行の移り変わりが激しい現在では、親が使っていたものを子どもが使う、というのはあまり見られない光景です。そういった意味でも成人式のショールは特別な存在といえますよね。


    このように、洋服のみならず和服にもマッチするため、女性のフォーマルファッションを彩る重要なアイテムとして、長く親しまれてきたのでしょう。

    ●日本におけるショールの歴史●


    さて、日本にショールが登場したのはいつごろでしょうか。ショールというのは外来語ですから、明治以降のものかと思われがちですが、実は、ショールの前身ともいえる、「襟巻」は、かなり古くから日本に存在していました。
    「襟巻」という言葉は、15世紀に実在した一休禅師の狂歌にも登場しています。その歌は、「襟巻のあたたかそうな黒坊主 こやつが法は天下一なり」というもので、親鸞聖人の仏像を見て詠まれたもの。したがって、この歌が読まれた時代には、すでに襟巻が生活に取り入れられていたことがわかります。日本でもカシミールと同じように、男性が襟巻をしていたのです。
    日本はカシミールに比べて標高も低く、寒さは厳しくはありませんが、四季の気温変化が激しいため、防寒具が発達したのでしょう。

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